9th Sanuki GM Conference 開催報告

 かがわ総合診療研究会の第9回さぬきGMカンファレンスを令和8年2月7日 三豊総合病院にて開催いたしました。お陰様で29名の参加を頂き、内、3名の専攻医と5名の初期研修医、2名の医学科学生も参加してくださいました。また、日本プライマリ・ケア連合学会の新・家庭医療専攻医のOJT1単位、専門医・認定医の更新単位1単位も申請準備が間に合い、18名から申請を頂きました。


 今回は、群星沖縄臨床研修センター長の徳田安春先生をお招きして、午前中に三豊総合病院卒後臨床研修センターセミナーとして院内の研修医と看護師、GMカンファ参加者を対象に第1部「変化に気づく病棟ラウンド:異常の早期発見と共有の技術」 と題して、わずかなサインを逃さず、医師と看護師が“同じ絵”を見るためのポイントについての講演、そして第2部「救急の“判断ミス”を防ぐ:認知バイアスとその対策」 をテーマに救急で多い“思い込み”“急ぎすぎの推論”“安心バイアス”を解説し、 医師・看護師双方が誤診リスクを減らすための実践的アプローチを紹介くださいました。午後には、「過度な検査も、過度な抑制も避ける:臨床判断の質を高めるために」をテーマにGMカンファレンスが開催されました。

 徳田先生の論文で2011年のJournal of Hospital Medicineに掲載された論文から日本の医療訴訟ケースのうち診断エラーの割合は30%、要因は知識不足以上に判断ミスであり、認知エコーやシステムエラーが原因となっているという報告を紹介してくださいました。「フレームその1:サイエンスによる病歴聴取と身体診察:科学的根拠に基づいた病歴と身体診察」検査に頼りすぎず、まずは患者の訴えや身体所見から診断を組み立てる枠組み、「フレームその2:アートによる病歴聴取と身体診察」医師のアートも診断には重要、患者ごとに異なる背景や症状を柔軟な発想と経験で捉える枠組み、「フレームその3:E-DIAGNOSISによる診断サポート」AI、検索エンジンを活用し最新の知見やエビデンスを診断に取り入れる枠組み(ただし、AIの誤情報等にも注意が必要)、「フレームその4:日本の患者による妥当性検証データ」日本の疫学や患者背景を踏まえ診断ルール等の妥当性を現場で検証する枠組み、海外の知見だけでなく日本の疫学に即した診断を意識するという4つのフレームについて臨床に即してわかりやすく講演してくださいました。

 今までの診療を振り返り、明日からの診療に活かせる多くの知識を学ぶことができました。沖縄県からさぬきまで足を運んでくださった徳田安春先生、また、GMカンファレンスへご参加頂いた先生方に深く感謝申し上げます。(三豊総合病院内科 遠藤日登美、中津守人)




コメント

このブログの人気の投稿

谷憲治先生のご著書のご紹介

高知医療センター石井隆之先生がミステリー小説を上梓されました

四国ブロック支部地方会 大会長からのお知らせ(第1報)